眼瞼下垂
眼瞼下垂(がんけんかすい)は、文字通り眼瞼、つまり瞼(まぶた)が垂れ下がって瞼が上がりにくく(目が開きにくく)なる疾患です。片目と両目の場合があります。
黒目の上部に瞼がかかっている軽度の眼瞼下垂から、黒目のほとんどが隠蔽されてしまう高度のものまで、患者様により症状の程度はいろいろです。
眼瞼下垂の招く問題
「眠そうな目に見える」「目が小さく見える」「目つきが悪くなる」などの見た目の問題を招くだけでなく、視界が悪くなり、無意識のうちに眉を上げて物を見るようになることから、肩こりや頭痛、眼精疲労、めまいなどを引き起こすこともあります。
眼瞼下垂の原因
原因としては、生まれつき発育が悪いなど先天的な場合もありますが、加齢により瞼を持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋:がんけんきょきん)の付着部(腱膜部)が伸び、持ち上げる力が低下して、瞼が下がってくるケースが多いようです。コンタクトの長期装用(多くはハード)や白内障など、眼の手術後に生じることもあります。
眼瞼下垂の手術
治療としては、加齢やコンタクトが原因の場合、下垂の程度が強ければ手術治療が必要になります。手術は局所麻酔下に行い、所要時間は片目20分、両目で40分程度です。
皮膚が弛緩しているだけの眼瞼下垂では、余分な皮膚を切除して縫合します。瞼を上げる筋肉が弱って瞼が下がっているような場合は、筋肉を縫い縮めて本来の機能を回復させます。