眼瞼痙攣
眼瞼痙攣(がんけんけいれん)は、目のまわりを取り囲んでいる筋肉(眼輪筋)が意図しないのに収縮してしまい、瞼が開きにくくなる疾患です。必ずしも瞼が痙攣するわけではありません。40歳以降の中年女性に多く見受けられます。
眼瞼痙攣の原因
眼輪筋を含む顔の筋肉は、顔面神経によってコントロールされていますが、眼瞼痙攣は、この顔面神経に指令を与える脳の深部(大脳基底核)の異常により引き起こされるのではないかと言われています。しかし、明確なメカニズムはまだわかっていません。
眼瞼痙攣の症状
瞬きが異常に多くなったり、瞼がピクピクしたりします。ほかに羞明(光をひどく眩しがる)、眼痛、異物感、目の乾き、痒みなどの症状が見られます。
症状が進行するに従って、徐々に目が開けづらくなり、最終的には瞼が閉じてしまって目が見えなくなったりもします。
眼瞼痙攣の治療法
眼球に異常がある場合は、その原因疾患の治療が必要になります。原因不明の眼瞼痙攣には、眼輪筋にボツリヌス毒素を注射します(保険適応)。ほかに、遮光メガネなどの特殊なメガネによる治療、内服薬(抗けいれん薬、抗コリン製剤、抗不安薬、抗うつ薬など)による治療などが行われたりもします。また、難治症例では、眼輪筋の切除や瞼を持ち上げる手術が行われることもあります。